2012年2月9日木曜日

足るを知る

今日も、あの人は乗ってきてくれた。
良かった。
残念ながら、やや離れた席なので、
昨日よりは見え難かったけど。

僕の視線に気付いているのか、いないのか。
それはわからない。でも、嫌悪の表情ではない。
単に気付いてないだけかも知れないけど。
いずれにせよ、
僕のせいで出勤時間を変えたわけではなかったようだ。

少なくとも嫌われてはいない。
とはいえ全ては僕の勝手な妄想で、
あの人は僕を全く認識していない
という可能性も未だあるのか?
あれだけ凝視してれば見られてる
という認識はある気もするが・・・

会えない時は、見るだけでもと思い。
普通に会えれば、隣に座って欲しいと望む。
隣に座ってくれれば、さらに欲求はエスカレート。
叶う筈ない望みが湧き起る。
これで良いのかも。
「足るを知る」だ。

2012年2月8日水曜日

驚き(Angel)

会えなくなってから2週間近く。
恋は終わった。もう2度と見る事もない。
ようやく会えない事を受け入れつつあった。

今朝、そんな僕の視界に突然あの人が現れた。
えっ!大きな驚き。
隣に座っては、くれなかったが、
割と近くで、僕からもよく見える席に座った。
思わず凝視してしまった。

こんな普通にごく近くに座ってくれてる。
僕を嫌って出勤時間まで変えたんだ。
そう思いこんでたのに。
単に業務都合か何かで一時的変更だったんだろうか?
僕は嫌われてたわけじゃないのだろうか?

それとも嫌ってたけど時間経過で、
もう大丈夫と思ったんだろうか?
以前隣に座ってくれなくなった時と同様に・・・
様々な憶測が湧きあがり、心がざわめく。

ときめきが戻ってきた。

久しぶりに見るあの人は以前のような
ひっつめ髪。耳たぶが可憐だ。
やっぱり、かわいいと感じてしまう。
思い切った筈だったのに・・・

途中で混んできたので見えなくなった。
明日も、また会えるのだろうか?
溝口 肇「Angel」チェロの旋律が心を揺さぶる。

2012年2月6日月曜日

失う事は解放される事

今日もあの人は居なかった。
あの人が居なくなってから10日間が過ぎた。
インフルエンザでの休みの可能性すら消えた。
あの人は通勤時間を変えたんだ。
もう2度と、あの人を見る事すら叶わない。

悲哀と侘しさが僕を包み無気力が襲ってくる。
生きてる事が平板になってしまう。
音楽への感受性も変化する。
もはや、加藤ミリヤやPerfumeではなく、
平沢進「BLUE LIMBO」が相応しい。
失う事は解放される事。
ただ、その解放先は苦い虚しい自由でしかない。
荒廃した焦土の拡がる荒れ地だ。